音楽活動って、どうしたってお金がかかる訳ですよ。
ライブはやりたいけど、趣味でやってるレベルだと集客なんて難しいし、結局毎回赤字だから頻度もそんなに上げられないし…。
って、みなさんはなっていることと思います。
ですから少しでも節約できたりする、ライブハウスのうまい使い方をここで語らせてもらいます。
店主はハコをやってる訳ですから、こちら側の人間として事情を知っている訳です。
「こちら側」の人間からすると、ハコを安く使う方法っていうのはちゃんとあるんです。
値引き交渉の仕方とかね。
これ、書いちゃうと自分の首を絞めることになるんですけど、意外とみんなそういうこと言って来ないのでこの際書いておきます(笑)。
オススメなのが、利用者の少なそうな時期を狙うってこと。
まぁ、当たり前っちゃあ当たり前の話なんですけどね。
繁忙期とヒマな時期と
ヒマな日程
①年末年始
②1月全般
③2月8月
④ゴールデンウィーク
⑤お盆
⑥ハッピーマンデー(月曜の休日)
まずですね、何故か、12月って利用希望の人が多いんですよ。
みなさんに聞いても、忘年会的にライブをやりたいんだそうで。
希望が多くて業界的には「おいしい」時期で予約も殺到する訳ですから、ここは絶対に値引きなんかする訳もなく、定価でしかやれないです。
しかも、日程を押さえれるかどうか、競争です!
10月から12月中旬までが、全体的に利用が多いですね。
でも、12月もクリスマスが過ぎると、もう全然利用希望がないんですね。
年末年始、そして1月中旬までは、12月にライブやったから、なんて言ってみんなライブをやりたがらないから結構ヒマです。
で、その流れで、1月は全体的にヒマです。
そして、ニッパチ、なんて言って、2月8月が色んな業界でヒマっぽいのは有名ですよね。
まぁ、色んな要因があるんでしょうが、とにかくここら辺は仕事が薄めです。
もちろんライブハウス業界も、です。
そして、ゴールデンウィークがヒマ。
先ほども8月に触れましたが、特にお盆がヒマ。
あとは、ハッピーマンデー、月曜の休日はほぼ何も入りません。
お得にライブをするなら、ここら辺のヒマな時期・日程を、狙ったらいいと思うんですよ。
ハコがヒマなら、値引きしてくれるかも知れないし、値引きが無理でもいい条件で使わせてくれるかも知れないです。
ヒマな理由とは
これらのヒマな時期・日程が、なぜヒマなのか、みんさんわかりますか?
この不思議な現象の理由を知れば、10〜12月の繁忙期にわざわざ自分もそこに突っ込んで行き、逆にせっかくのヒマな日程を利用しないことがいかにバカげているかが、わかるはずです(笑)。
まず12月にやりたがるのは、先ほども「忘年会的に」っていう風に触れましたけど、何となく年の締めくくり的に最後にライブをやっておきたい、くらいな、「気持ち」の問題でしかないんですよね。
12月にライブをやることの具体的なメリットというのは、一切何もありません。
そして、みんなが同じ時期にライブをやるもんだから、イベントが被って集客ができないんですよ。
集客できない人はみんなこぞって「イベントが被っちゃって」っていう言い訳をしています(笑)。
だったら12月にやるなよ!
どうしても12月じゃなければいけない様な明確な理由もなく、集客もできずに赤字は必至、おまけに繁忙期で絶対に値引きもしてくれないなら、わざわざ12月にやる必要って、なくないですか?
これ、みんなにこういう話をすると、口をぽかんと開けてますよ…。
そして、年末年始、ゴールデンウィーク、お盆は、みんな同じ理由で利用が少ないです。
それは、「年末年始だから、ゴールデンウィークだから、お盆だから、人がいなくて集客できない『だろう』」という、思い込みです。
いいですか、これ、「思い込み」ですからね!
正月はみんな帰省したり旅行に行ったりで、いない「だろう」。
ライブなんてやったって、人は来ない「だろう」。
って、勝手に決めつけている「だけ」なんですよ。
確かに、この時期に地元にいない人がいるのは、事実です。
ゴールデンウィークも、お盆も、然り。
逆張りをするといいことがある
でも、いない人がいるだろうからイベントをやらない、とほぼ全員が思っているので、どこのライブハウスもイベントが少ないんですよ。
そうすると、何が起こるか…。
実は思ったよりも圧倒的に人はいて、どこかイベントがないか探している様な状態になります。
結果として、数少ないやっているイベントに、みんなが殺到するんですね。
長期休暇で泊りがけの移動も可能ということは、逆に遠方からわざわざ観に来てくれるということもあるんです。
みんながその日程でイベントをやらないから、集客は入れ食い状態です!
うちの店のセッションの話ではありますが、レギュラーイベントで記録的な集客があったのは、年始、ゴールデンウィーク、お盆、などです。
「お盆休みで泊まりがけで来られるから、やっと来られました」っていう人もいました。
あるイベントでは人が多過ぎて入店できず、諦めて帰ってしまう人がいたくらいです。
ハッピーマンデーを利用しないのも、それこそしょーもない、何となくのマインドの問題でしかありません。
「翌日仕事だからライブとか疲れることをやりたくない」って、ただそれだけです。
日曜にライブをやるのはいいのに、なぜハッピーマンデーにやるのは、ダメなんでしょうか?
同じく、翌日は仕事ですよね?
つまり、実質的な問題なんてほぼ何も存在していない訳ですよ。
なのに、気分でそう決めてしまう…。
利用しない理由なんて結局、何となく、でしかないんです。
仮に、土日しか休めない、祝日は仕事、っていう人がいたとしても、普通に考えればそうじゃない人の方が圧倒的に多い訳だし、他にイベントがないんだから、出演者も観客も普通の土日よりも集め易いはずなんですよ。
まぁ、言ってしまえば素人のライブの集客なんて、お付き合いで来てくれるものですよね。
同じ日に他の人もみんなライブをやってるとすれば、色んな人から集客かけられて、どのライブを観に行ったらいいのかわからない…あれもこれも行きたいけど身体は1つだし…。
ってことで、数多あるライブの中でも、1つしか選んでもらえない訳です。
だから、みんなが殺到する日程を避けるのが賢明なんじゃないでしょうか?
みんながやりたがらない日程を使えば、お客さんは来てくれるし、何なら値引きも可能だし。
みんなそのことを、わかってないんですね。
株取引でいうと、みなさんがやっていることというのは、高い時に買って安い時に売る、みたいなもんなんです。
一生儲けられない人(笑)。
同じ日程に殺到して、同じ日程を敬遠する…。
みんなと同じこと、しない方がいいですよ。
逆張りをするからこそ、値引きとか、いい条件とかを引き出せるんです。
しかも、集客もできる!
相手に何を差し出すか
あとは、交換条件を用意する、っていうのは有効です。
全然利用実績もない人が、いきなり値引き要求してくる、なんて意味不明なこともあります。
こういう人って、他人が損しても自分だけ得したい、っていう考えの人なんですね。
こういう人のことは、まず相手にしません。
「安くしてくれたら使ってやってもいい」みたいに足元見てきても、不快なだけなんですよ。
こういうことやっちゃってる人、いるんじゃないですか(苦笑)?
相手から値引きなどの譲歩を引き出したいのなら、まずこちらから相手が欲しがりそうな「条件」を提示することが重要です。
自分が先にもらえたら、相手にあげてもいい、じゃないんです。
こちらから先に何かを提供するから、相手がお返しをしてくれるんです。
一つは、このページで先に述べている様に、ヒマそうな日程を使うということ。
相手(ライブハウス側)は、ヒマな日程を埋めてくれるのなら、それを歓迎しますよね。
そして、すごく集客できるしみんな飲むから、ということであらかじめ「ドリンクチケット」を100枚なら100枚、これだけは絶対に買う、と約束をすること。
もう飲兵衛だらけのイベントって、お店も嬉しい訳ですよ。
そこで、100杯は絶対に出るのでその分は払います、って約束をするんです。
あとは、何回も使っているうちに、ライブハウス側も定価では言わなくなってくる、というのがあります。
得意客ですからね。
特に何回も使っているうちにライブハウス側と人間関係が構築されて、「ここら辺の日程で使ってもらえないか」なんて要請されることも出てきて、それに応じたりすると、もうすごく敬意を持って安く使わせてもらえる様になります。
交渉材料が、必要なんです。
何も用意せずに、「安くしてくれたら使ってやってもいい」みたいなことを言ってくる人は、口に出さなくても、2度と来るな、って思われてますよ。