マイクを持ち込んでもいいのか
ライブをする際に、ボーカルさんがご自身のマイクを持ち込んで、それを使いたいという希望があると思います。
マイクはボーカルさんにとっては「楽器」の延長の様なものであり「機材」ですから、ご自身の機材を持ち込んで使う、というのはある程度普通のことであり、よくある話だと思うんです。
でもね、PAさんの意見によっては、マイクを持ち込まないで欲しい、というのもあるみたいなんですよ。
これはPAさんの立場からすると、合理的な理由があるんです。
設定をあまりいじりたくないPAさん
マイクって大体のライブハウスで、ハウスマイクとしてSHUREのSM58っていう機種を使っているんですよ。
まぁ、定番マイクですね。
何でこれがいいのか詳しいことはわからないけど(笑)、どこのライブハウスも使ってるから、機材を選ぶ時はみなさんやはり定番機種を導入するんでしょうね。
で、ハコの専属のPAさんだと、自分の所のハコでそのSM58が一番性能を発揮出来るようなイコライジングの設定を、あらかじめ作っておくんですね。
もうね、ボーカルさんが店の機材(マイクのことね)をそのまま使ってくれれば、その設定をいじらずに済むんですよ。
マイクってね、機種によって特性が違うから、持ち込みマイクがハコのものと違う場合は、イコライジングも入力量も、変えてあげなくちゃならないのです。
そういうの、面倒臭いでしょ(笑)?
だからマイクを持ち込まれて、そのために設定をわざわざいじらなければいけないのは、面倒臭いんです(笑)。
っていうのが「マイクを持ち込むな」って主張するPAさんの意見の根拠です。
デジタルミキサーならあまり問題ない
これは、ブッキングライブとかだと顕著です。
ワンマンならイコライジングとかをいじってもいいんですよ、翌日また戻せばいいから。
でも、ブッキングで複数バンドだと、そのマイクの持ち込みのあったバンドの時だけ、イコライジングを変える必要ができて、次のバンドの時にまた戻さなくちゃならないのです。
これ、特にミキサーがアナログの場合は、ものすごく面倒臭い。
デジタルは設定を記憶できて、ボタン1発で呼び戻せるけど、アナログだと複数のつまみをいじらないといけないんです。
しかも設定値を紙に書いて、記録しておかないといけないし。
ものすご〜〜〜〜〜〜〜く、面倒臭い。
ただね、今はデジタルミキサーの時代なので、アナログミキサーで面倒だから、なんて理由で断るとしたら、それはもうライブハウス側の問題とも言えますね(苦笑)。
アナログやめて、デジタルにしろ、ってことです。
そもそも、ボーカルごとに声質や声量が違うので、本来はボーカルさんごとにイコライジングなどの設定を変えるのは、当然と言えば当然なんですね。
だから、アナログだろうとなんだろうと、ブッキングならバンドごとに設定を変えて然るべきなんですよ。
それをいじるのが面倒くさいから持ち込むな、っていうのだと、PA操作の手抜きですよね。
そういった意味では、マイクを持ち込むな、は、怠慢です。
面倒臭いのは理解できますが、デジタルミキサーを導入しない、バンドごとの設定をしない、は、ライブハウス側、PAさん側の問題ですね。
まぁ、マイクを持ち込むと嫌がるライブハウス、PAさんがいるのは、仕方がないです。
でも、いろんな意味で怠慢、手抜きなので、そういう所を使うとすればそいうことなんだと覚悟して下さい。
まぁ、微妙な音の違いなんてどうせほとんどの人が聞いてもわからないから、どんなハコでも、手抜きされてても何でも、大丈夫っちゃあ大丈夫ですけどね(笑)。
音の違いがわかるのは、PAさんとか、何か仕事で音に携わっている人くらいなもんだと思います。
ぶっちゃけちゃったけど(苦笑)。
逆に、アナログミキサーの店なのにマイクの持ち込みを全く嫌がらないとすれば、ハナからイコライザーいじる気がない、手抜きPAの可能性は非常に高いですね(苦笑)。
これはもう、使う側にはわからないです。
音のプロでも「そとおと」をパッと聞いただけでは、ちゃんとマイクごとにイコライジングしているのかどうか判別できませんから。
それがイコライジングの結果の音なのか、声質がどうしてもそうなのか、PAさん本人にしかわからない…。
ということで、まぁ、利用者はどうにもできない領域ですね。
JAM SESSIONはマイク持ち込みOKです!
JAM SESSIONはデジタルミキサーだし、もともとボーカルさんごとに全部イコライジングの設定は変えています。
だって、ボーカルさんごとに声質が違うのに、同じ設定でいいはずないんですから。
なので、JAM SESSIONでライブをやる時は、気兼ねなくマイクを持ち込んで下さい。
あ、ただし、機材の扱いは、正しく行って下さいね。
PAさんに断りなく、いきなりケーブルを抜いてマイクを差し替えたりしたら、もう出入り禁止モンです!
常識、マナーは、必ず守りましょう。
ちゃんと下記のリンク先に飛んで、「心得」を学んでおきましょうね。
ボーカリストとしての心得