最近のライブハウスはミュージシャンにノルマを課して客集めをさせるばかりで、全くミュージシャンを育てていない。
そんな状況であるにもかかわらず、自分たちは「ミュージシャンを育てている」などという傲慢なことをぬかしている!
と、お怒りの弁をネットで見かけました。
この記事は「ライブハウスの集客とノルマ制」の、派生です。
さてさて、果たしてライブハウスって、ミュージシャンを育てている所なのでしょうか?
そして今時、「ミュージシャンを育てている」などという傲慢なことをぬかしている人って、いる?
確かにね、「昔」は、そうだったのでしょうね。
特に教えてもらわなくても情報は溢れている
「昔」はミュージシャンが不足していた、市場は質の高いミュージシャン現れることを求めていた、誰かが「これから」のミュージシャンを育てる必要があってそれを担っていたのがライブハウスだった、というのがありました。
それは、その時代はそうだった、ということです。
現在はすっかり市場も成熟しきっていて、ミュージシャンはすでに余ってるわ、さらにミュージシャンになりたい若者も溢れかえってるわ、その若者も音楽学校に行けば何でも教えてもらえるわ、そうじゃなくても調べようと思えば何でもネットで調べられる世の中になったわで、その「昔」とは状況が全く違う訳です。
その上ライブハウスだって余っていて、生き残りのために市場の要求に忠実にならざるを得ない。
その結果が、出演者にノルマを課すし、特にミュージシャンを育てることもないし、という状態なんですね。
どういうことかというと、まずミュージシャンがライブハウスに育ててもらおうと思っていない、というのが第一。
プロを目指している若い人達は数多ある音楽学校に通ったりしているし、知りたい情報は大体ネットでも手に入るんだから、育てると称して上から目線で偉そうに余計なことを言ってくるオッサンは、迷惑だったりもします。
そもそも今現在存在するバンドのほとんどが、プロを目指しているということではなく、社会人が趣味でやっているに過ぎない。
今やバンドと言っても趣味のコピバンがほとんどだし、興行で稼ごうなんていう気もなく、純粋に自己満足でライブハウスで演奏したいだけ。
そういうことなんですよ。
趣味でやってるんだから
趣味の人達がライブハウスで演奏することを希望するのは、純粋に自己満足のためだし、お金を払ってでも会場を借りて、身内の前でカッコよく演奏したいだけですよね。
カラオケと、同じ様な状況です。
ということは、ライブハウスに育ててもらおうなんて、ほぼ誰も思っていないということですよね。
だから、今やライブハウスはミュージシャンを育てる必要なんて、ないんです。
必要ないんだから、育てない。
ただ、それだけです。
だから、育てていないことを批判されても、「はぁ?」って感じです。
育てなくていいんです。
誰も求めていないんだから。
確かに、某ライブハウスの店長さんかな(?)、「オレはミュージシャンを育てている」なんて勢いのいいことをネットで発言している人もいました。
でも、もうそのライブハウスはなくなっちゃったし…。
全くそれが求められてなかった結果そのライブハウスがなくなっちゃったのか、たまにはそういう人がいてもいいのか、色々断言できないですけどね。
いずれにしても、今やライブハウスは、ミュージシャンなんて育てないんです。
それでいいの。